【ネタバレあり】ユニコーン・ストア/夢見る少女で何が悪い?【あらすじ&感想】

【原題】:Unicorn Store
【監督】:ブリー・ラーソン
【脚本】:サマンサ・マッキンタイア
【配信】:2019年4月5日
【時間】:91分
【出演】:ブリー・ラーソン(清水理沙)/サミュエル・L・ジャクソン(石井康嗣)/ジョーン・キューザック(勝生真沙子)/ブラッドリー・ウィットフォード (根本泰彦)/ママドゥ・アティエ(関口雄吾)/カラン・ソーニ/メアリー・ホランド/ハミッシュ・リンクレイター/アナリー・アシュフォード/マーサ・マックアイサック/クリス・ウィタスキ/ライアン・ハンセン

【あらすじ】
見知らぬサミュエル・L・ジャクソンからユニコーンを買わないか?と誘われました



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77点



ブリーラーソンを初めて見たのは『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』だった。この作品の中ではイジわるで高飛車な役だったが見た目がチョータイプだったのでそんなに大きな役じゃなかったけど気になった。その後『21ジャンプストリート』に出ていた時に彼女はこういう素朴というかあまり飾らないようなキャラクターの方が合っているんじゃないかと思い、『ルーム』でアカデミー賞を受賞した時に僕の感性は合っていたんだなぁと思った

まぁ『ルーム』は見ていないんだけどさ(;´・ω・)

そんな感じで今作はブリー・ラーソンが主演と監督を務めた一作。物語は芸術家志望だったがうまくいかずニートで実家暮らしのキット(ブリー・ラーソン)がなんとか派遣で広告会社で働く事になった。キットがオフィスで仕事をしていると謎の案内状が届き、そこには「ザ・ストアにご招待。欲しいものを販売します」と書かれていた。そしてキッドはその案内状に書かれていた住所に行くとピンクの服を着たサミュエル・L・ジャクソンからキットが昔夢見ていたユニコーンを飼うという夢を実現させてくれると持ち掛けられる。。。というお話

最初見る前は仕事に疲れた女性がいつもとは違う帰り道で寄った不思議な雰囲気のするお店に立ち寄り、そこで出会った人となんとなくまったりして、特に悩みが解決したわけでもないのになんとなくスッキリして明日からも頑張ろう(=゚ω゚)ノみたいなしょうもないお話なのかと思ったら意外とそうでもなく

思った以上に変な映画で(;´・ω・)

まず登録しただで働けた会社が全然ブラック企業じゃない事は置いておくとして、ブリー・ラーソン演じるキットがかなり重症な大人になれない人なんですよね。それは着ている私服からわかるぐらい幼稚(笑)ユニコーンなんて絶対にありえないものを飼う為に必死で小屋を作ったり、干し草を買いに行ったりする姿は少女のようにはしゃぐのですがそれがちょっと切なくなってくるぐらい。

そもそも彼女って普通の場で特異な私を認めて欲しいっていう節があるんじゃないかと思うんですよ。冒頭で絵を披露した場面でも明らかにそういう場じゃないのに前衛的な芸術を披露したり、後半の掃除機のプレゼンも同じで、もう少し自分を認めてくれる場で芸術を披露すればいいんじゃないかと思えてくる


Netflixより引用






このキットの親も親で結構問題というか、やさしすぎるんですよね。ちょっと距離感が近いというかまぁこんだけ問題を抱えていたらそりゃグッと近づいて話したくなるのはわかりますがその感じがまぁ遅れてきた反抗期にはなんとも言えない苛立ちが募るではないでしょうか?

ここからはネタバレですが

ザ・ストアが実は幻だったのではないか?というちょっと『ファイト・クラブ』みたいな展開になるのかな?と中盤までは思っていたのですが最後にまさかガチでユニコーンに遭うのは意外でした。見ている途中はファンタジーのような結末で微妙かな?と思ったけど終わってから、いやこれは現実に向き合う為のファンタジーなのかと思い評価があがりました


Netflixより引用






僕はこういうファンタジーに入っていく映画は好きなんです。ブリー・ラーソンが出演した『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』もそうでしたし『E.T.』なんかもそうですよね。でもこの2作に共通するのは最後にちゃんと現実に還るお話なんです。夢に生きるのではなく現実で生きていこうというのが僕はすごく健全でいいと思っているのですが

今作も一見ファンタジーが本当にあったように見えますがでも彼女はそれを受け入れながらもそれを他人に譲ってヴァージル(ママドゥ・アティエ)と共に店を出て歩いていきます。これは僕はファンタジーという夢を捨てずに胸に抱きながらも現実で生きていくという非常に現代的なメッセージだとおもうんですけどどうですかね?

中盤までは変な映画だなぁなんて思っていましたけど最後の着地は僕は結構好きですね。ブリー・ラーソンの監督作をもっと見たいと思わせるぐらいはいい映画だと思います(何様)


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