の・ようなもの/普通は面白い
【監督】:森田芳光
【脚本】:森田芳光
【時間】:103分
【公開】:1981年9月12日
【出演】:伊藤克信/秋吉久美子/尾藤イサオ/麻生えりか/でんでん/小堺一機/ラビット関根/内海桂子
【あらすじ】
若手落語家のなんでもない日々を描く
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85点
生まれて初めて見た森田作品は「サウスバウンド」だった。タダ券を手に入れたので友人と一緒に見に行くと僕と友人含め観客は4人しかいなかった。そして映画は学芸会のような演出、演技、最後の投げっぱなしエンディングに僕等は
「何あれ( ゚Д゚)ポカーン」
「わかんない( ゚Д゚)ポカーン」
という感想しか出なかった…
しかしあれから色んな映画を見てきて森田作品「間宮兄弟」を観た上で今作を拝見するとそれまでチープとしか思えなかった演出、演技が可愛らしいチャーミングなものに見えてくる。大林宜彦やウェス・アンダーソンとはまた違った味わいがある
80年代の街並み、フィルム撮影のおかげでその時代を知らない僕には凄く新鮮に見える。それがリアリティラインを下げ森田演出を受け入れられた理由かもしれないけど
ストーリーは落語家の志ん魚(伊藤克信)が努力をして人気者になるサクセスストーリーなんかではなく女を知らないのでトルコ風呂(風俗)に行ってみたり、女子高生に落語を教えて仲良くなったりといった普通な出来事を淡々と描いていく。秋吉久美子演じるトルコ嬢・エリザベスは小悪魔のような魅力で初体験を捧げるだけでなく友人として遊んだりして非常に羨ましい。女子高生と仲良くなり由美(麻生えりか)と付き合うのも羨ましい。普通と言いながらも実は結構羨ましい展開ばかりで漫画っぽくもある
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終盤、志ん魚は落語家として未熟だと指摘され落語をつぶやきながら深夜の下町を歩いていく。そこまで深刻ではないが確実に自分と向き合っていくこのシーンは東京の街並みも相まって青春の煌めきが詰まってる素晴らしいシーンです。
変わった作風なので普通に楽しむのは難しいかもしれないけどそれでも不思議な魅力がある作品なのでオススメです。おわり
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