ぼんち/女の怖さは天井知らず


【監督】:市川崑
【脚本】:市川崑/和田夏十
【時間】:105分
【公開】:1960年4月13日
【出演】:市川雷蔵/若尾文子/越路吹雪/山田五十鈴/草笛光子/中村玉緒/船越英二/京マチ子



【あらすじ】
ぼんぼんに生まれたせいで好きに生きられない。でも女はやめられない




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84点




このお話は大阪の船場を舞台にした物語であり、船場といえば船場吉兆を思い出しますが今作には全く関係ありません(どうでもいい文章)


主人公の喜久治(市川雷蔵)は足袋問屋の一人息子で金持ちのぼんぼんです。代々続く母系制で祖母のきの(毛利菊枝)と母の勢以(山田五十鈴)が権力を握っており喜久治は頭が上がりません


この祖母と母がいつも結託してて憎たらしいのなんの(-_-;)

喜久治の最初の妻・弘子(中村玉緒)の料理にケチつけたり生理が来てるかチェックしたりした挙句、実家で出産した事に腹を立て子供だけ取り上げて離婚させる鬼畜の所業…

こんな家系なので婿養子の喜久治の父・喜兵衛(船越英二)は気後れして死んでしまいます(一部嘘)

この喜兵衛が死ぬ時のきのの無表情が怖すぎる…"(-""-)"

本当に子供を作る為、問屋を続けさせる為の道具程度しか思ってなかったんだなぁ。喜兵衛の出番は少ないですが気の毒な人生だったと想像させますね

©1960角川映画






その後、喜久治は色んな女性と関係を持ち仲居、芸者、ホステスとお相手は様々です。僕は最初この映画はプレイボーイが色んな女性を惑わせていく映画だと思っていました。しかし今作は喜久治がほとんどなし崩し的に女性と関係を持ちます。これは家のしきたりに縛られ好きにいきたいけど好きに生きられないそんなジレンマからが故の行動だと思います。喜久治が色んな女性と関係を持ってもそこに本当の愛はないんですよね。だから複数との関係も本気じゃないからできてホントうらやま…けしからん!(;^ω^)

やってる事はダメ人間なのにどこか共感できる部分があるんですよねぇ

©1960角川映画






ここからちょっとネタバレが入るかもしれませんが僕がこの映画一番好きなシーンは最後の入浴シーンです。ここに何故か凄い恐怖を感じるんですよ( ゚Д゚)それは多分彼女たちが裸でこれからの将来について話す事でそれが彼女たちの本音だという事がわかります。今までは喜久治という男がいなきゃ生きられなかった女達がこれからはもう必要ないという逞しさとしたたかさ、なまめかしさなど色んな感情が入り混じる得体の知れない怖さを感じたんだと思います(;_;)オンナコエー

全編大阪弁で何を言ってるかわからない部分もあったり時代、家柄で理解できない部分もあるのですが市川崑の演出力や女性の色んな魅力が認識できる作品なので一見の価値ありでオススメです。おわり



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